「迫力ない」「時代の流れ」 新生・上げ馬神事、観衆思いさまざま | 毎日新聞
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多度大社で行われる「上げ馬神事」は、三重県桑名市の伝統的な行事で、約700年の歴史を持ちます。この神事では、若者が乗った馬が急坂を駆け上がり、土壁を乗り越えることで、その年の農作物の豊凶を占います。しかし、昨年の神事で馬が転倒し骨折、その後殺処分された事件があったため、SNSで動物虐待だとの批判が上がりました。これを受けて、大社側は改善策を講じ、今年は高さ約2メートルの土壁を撤去し、坂の勾配を緩やかにするなどしています。また、馬を威嚇する行為も禁止されました。
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このような改善策は、伝統を守りつつも動物福祉に配慮する重要な一歩です。神事の本義を尋ね、人馬一体の妙技を正しく継承すること、そして新型コロナウイルス感染症への対策を含めた安全な祭事の実施が、今後も続けられることを願っています。